ドラフト3位の林はグラウンドで躍動している
中日から実績豊富な
京田陽太が加入し、激しさを増す遊撃争いの中でも存在感を放っているのがドラフト3位ルーキーの
林琢真だ。
駒大時代は二塁での出場がほとんどだったが、遊撃守備の可能性も見込まれてプロ入り。沖縄・宜野湾でのA班スタートで迎えた春季キャンプから、その評価に違わぬ堅実な守備と50メートル走5秒7を誇る自慢の俊足をいかんなく発揮し、開幕一軍入りへ猛アピールを見せている。
2月19日の
広島との練習試合(宜野湾)では二番・遊撃でスタメン出場すると、遠藤淳の145キロ直球をはじき返して実戦5戦目で待望の初安打となる左翼線二塁打をマーク。「インパクトのところで強く、真っすぐに負けないスイングができた。キャンプでずっと取り組んできた成果がよく出た安打だった」とうなずいた。
正二塁手の
牧秀悟がWBC日本代表に選出されてチームを離れていることもあり、二遊間で多くの出場機会を得ている。大卒1年目内野手の元気な姿に、
三浦大輔監督も「守備も含めて、非常に良いものを日々出してくれている」と目を細める。「あれだけのスピードで自由自在にグラウンドを動き回っていますから」とキャンプ地に差し入れられたマグロになぞらえて、実力を高く評価した。
二塁は牧、遊撃は京田に加え、高卒4年目の
森敬斗、ベテランの
大和、堅守が光る
柴田竜拓ら強力なライバルがそろう。「出塁率を上げて、盗塁は一つの武器なので、そこをもっと出していけるような打撃をしたい」と林。快足自慢のルーキーが、
DeNAに新風を吹き込む。
写真=BBM