週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

楽天・フランコ 優勝へのカギを握る助っ人/注目の新戦力

 


 確かな手応えを感じさせた。3月7日のDeNAとのオープン戦(草薙)。三番・一塁で先発出場したマイケル・フランコが3打数2安打。オープン戦では2度目のマルチ安打をマークした。

 初回、二死無走者で迎えた第1打席は相手先発・笠原の直球を引っ張って左前打。3回の一死無走者では、笠原の外角直球をまたも左前に運んだ。「体の状態はすごくいい。打席を重ねるごとに、感覚的なものも上がっている」と静かにうなずいた。

 メジャー通算130発の新助っ人は、調整方法も独特だ。金武キャンプ第1クールの4日間は一度もスパイクを履かなかった。「足の感覚を慣らすことを重点的にやっている」とフランコ。

 スパイクに比べて両足の踏ん張りが効かないはずだが、第1クール3日目にはフリー打撃でバックスクリーン直撃の一発。手の感覚を慣らすため、あえてマスコットバットを使用していたのも印象的だった。

 3月11日のロッテとのオープン戦(草薙)から、14日のオリックスとのオープン戦(草薙)まで3試合連続で無安打。やや調子が下降気味にも見えたが、本人に焦りはないようだ。18日の中日戦(バンテリン)でようやく来日初本塁打が飛び出した。

 すると、22日の西武戦(ベルーナ)、24、26日の巨人戦(東京ドーム)でも一発を放ち、オープン戦を4本塁打で終えた。開幕に向けて十分な手応えをつかんだと言えるだろう。

 石井一久監督は「人としても、野球人としても、ウチに来てくれてよかった」と、その人格を含めて高い評価を与えている。フランコの存在がチームに勝利をもたらす。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング