「できればやりたくはないなと思っていました(笑)」

　松井稼頭央監督の就任により新設された“副キャプテン”に指名された外崎修汰は、報道陣の取材に対し、いたずらっぽく笑ってみせた。それでも、決まったこと、引き受けたことに対しては誰よりも真っすぐに向き合い、全力で全うする性格だ。

「チームから必要とされているという気持ちはすごく伝わるので、その気持ちにしっかりと応えたい。指名されたからには、思い切って自分らしいところをどんどん出していけたらと思います」と意気込む。

「ゲン(源田壮亮)が何か困っていることがあったら、どんどん相談してもらいたい。言いやすい関係だと思うので、二人で助け合いながらうまくやっていけたらなと思う」。源田主将を力強く支えていくことを誓う。

　そして、早々に出番が訪れた。源田がWBC出場のためキャンプ中にチームを離れた。その後、チームづくりを進めていく中で中心的存在となり、若手のサポートや、時にはプレー中に率先して意見を伝える姿も見られた。

　また、WBCでの侍ジャパンの戦いぶりを見て、あらためて気付かされた。

「他国は凡打したらあきらめたりするけど、日本は違う。あのレベルの選手が、最後のプレーが終わるまであきらめずに全力でプレーをしたり、走ったりしている。それはすごく大事だし、僕らも日本のプロ野球選手として、ああいう姿をファンの皆さんに見せていかないといけない」。まさにチームスローガン「走魂」だ。

　昨秋から取り組んでいる打撃改善も順調。攻守走、グラウンド内外、あらゆる面でチームをけん引していく。

写真＝BBM