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中日・祖父江大輔 中継ぎ一筋のタフネス右腕/地元愛を胸に

 


 昨年12月、祖父江大輔は生まれ育った名古屋市中川区で愛知県警中川署の一日署長を務めた。トークショーが開かれたショッピングモールには多くの人が詰め掛けた。制服姿の祖父江は可能な限り、多くのファンと写真を撮り、話をした。

「中川区が大好きなんでありがたいし、光栄です。むちゃくちゃうれしいです」

 ナゴヤ球場が所在する中川区で育ち、愛知高、愛知大、トヨタ自動車を経て2014年にドラフト5位で入団した。2021年オフにはFA宣言せず、ドラゴンズに残留して地元愛を貫いた。

 ここまで中継ぎ一本で腕を振ってきた。昨季までの9年間でチーム歴代13位となる418試合に登板。今季、同8位の落合ヘッド兼投手コーチの463試合が射程圏内に入っている。

 昨季は右肩痛で出遅れたこともあって46試合登板にとどまった。「中継ぎは登板数なので悔しかったですね」。そこでオフに始めたのがキックボクシング。これも名古屋市内の自宅近くのジムに通うことにした。

「何か違ったことをやりたいと思って。35歳だし、もう一度体にキレを出して、体力をつけて臨みたいと思って。ほんと酸欠になりながらやりました」

 週2〜3回、自宅近くのジムでミット打ちやシャドーなどで汗を流した。「意外と野球の動きに似てるんですよ。体の動きが連動しないと、良いパンチは打てない。キックもそうなんですけど、パンチを出す体の動きと投げる動作って結構近いと思いました」と語る。

 体を研ぎ澄ませて臨む今シーズン。最強ブルペンの屋台骨を祖父江が支える。

写真=BBM
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