まさか。また今年もだった。右の大砲候補として期待されたクリス・ギッテンスが、開幕一軍メンバーから外れた。
理由は下半身のコンディション不良によるもの。5月中の復帰が予定されているが、2年連続の出遅れは何とも歯がゆい。
状態が悪化したのは開幕直前のことだったという。オープン戦の最終戦となった3月26日の
巨人戦(東京ドーム)に先発出場も、2回の第1打席で遊ゴロに倒れると、ベンチに退いた。
振り返れば来日1年目の昨季、前半戦を棒に振っている。一軍デビューとなった4月5日の
西武戦(
楽天生命パーク)で左手首を骨折。8月下旬に一軍へ合流したが、21試合出場で打率.242、本塁打ゼロという結果に終わった。
巻き返しを狙った今季は、オープン戦15試合に出場し打率.407、2本塁打と絶好調。本人は「ケガなく開幕に合わせたい」と誓っていただけに、まさかの大誤算となった。
チームは開幕から得点力不足に苦しんでいる。助っ人不在がすべてではないかもしれないが、貧打にあえぐ試合が続いて下位に沈んでいる。
石井一久監督は「今年はどんなことがあっても、選手には明るく前を向いて戦おうと話はしている」と語った。チームに勢いをつける意味でも、1日でも早いギッテンスの一軍合流が待たれる。
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