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中日・高橋周平 背番号3の復調に期待/“春の誤算”喜怒哀楽

 


 今季のキーマンであり、昇り竜の象徴となるはずだった。それなのに……。三番・三塁で出場し、巨人との開幕戦(東京ドーム)で2年目の立浪政権初星を呼び込む決勝打を放ち、ヒーローインタビューを受けた。

 しかし、開幕5試合を終えて背中の張りでベンチを温め、その後は2戦ノーヒットでスタメンを外された。現在の三塁は、故障から復帰した石川昂弥が座っている。

「結果がすべてです。体調も含めて、全部が結果です。悔しいです」

 立浪監督は背番号3の後継者に大きく期待していた。開幕前もキーマンに指名。「野手は高橋周平です。普通にやれば、3割打てるバッター。長打にも期待していますが、打点を挙げてもらいたいですね」。春のキャンプ、オープン戦と順調に準備を進めていった。

 高橋周も今季にかける思いは強かった。昨季は左足首の捻挫などで、5年ぶりに規定打席に未到達。国内FA権を獲得したからといって「僕は別に、権利だの何だの、そんなに考える立場ではありませんから」と話した。2年目の立浪政権を大きく支えるのが使命だと感じて、竜のユニホームに袖を通した。

 キャンプとシーズンインと何が違うのか。上げた右脚を下ろしてスイングしていたのがキャンプまで。開幕直前になって、いったん上げた右脚を地面につけて、再度踏み出す形に変えた。フォームについて、本人は口をつぐむ。「毎日しっかりやるだけです」と言う。

 4月の月間成績は、19試合に出場して41打数8安打で打率.195。0本塁打に3打点と不本意な結果に終わった。チームも最下位に沈んでいるが、ファンは開幕戦で見せたような、ここぞの一打を高橋周に期待している。

写真=BBM
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