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広島・野間峻祥 期待される「全部の面」で巻き返す/離脱組の現状

 

野間の活躍で「チームが盛り上がる」と、新井監督も信頼を寄せる


 約3週間ぶりに一軍に帰ってきた野間峻祥の目には、力がみなぎっていた。5月16日のDeNA戦(横浜)の初回、T.バウアーから二塁打を放った際の走塁で右太もも裏の張りを訴えて離脱した。交流戦3カード目の日本ハム3連戦(エスコンF)から復帰。「一番大事な交流戦の前にケガでチームを離れてしまった。しっかり結果を出して、取り返せるように頑張りたい」と決意を示した。

 離脱前はチーム最多23試合で二番に座った。その後の二番は、本来は中軸を打つ西川龍馬を含めて日替わり起用が続いたこともあって、打線は乗り切れず。一番・菊池涼介と好調の三番・秋山翔吾の間に入る打者は、エンドランを主体とした機動力を絡めた攻撃のカギを握る。離脱前は打率こそ.237にとどまったものの、持ち味とする打席での粘っこさは打線をつなぐ存在として欠かせない。

 毎年のように主力として期待されながら、昨季までプロ8年間で規定打席到達は2018年の一度だけ。今季は「離脱しないこともそうだけど、離脱よりも結果。当たり前のことかもしれないけど、両方をしっかりできれば」とシーズン完走は最低ラインとして掲げていた目標だった。悔しさは残るが、まだ取り返す期間は十分にある。ここからシーズンを完走すれば、規定到達も可能だ。

 復帰が決まった際、新井貴浩監督から「打つほうも守るほうも、あと走るほうもね。全部の面で期待したい」と高いレベルでの働きを求められた。離脱前は盗塁も1つだけと、機動力の面でも物足りなさはあっただけに、ここからが30歳、背番号37の意地の見せどころだ。

写真=BBM
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