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日本ハム・池田隆英 同級生に負けじと快投「田中正義はいいライバルであり、信頼している仲」/切り札は俺だ!

 

中継ぎとしてキャリアハイの数字を残し、勝ちパターンの一角を担っている


 池田隆英が大絶叫した。みなぎる気合があふれ出たのは、6月19日のDeNA戦(横浜)。2点を勝ち越された直後の7回一死一、二塁で救援登板した。これ以上の失点は致命傷となる勝負どころ。打席には両リーグトップの打率を誇る宮崎敏郎がいた。真っ向勝負。いきなり3ボールとなったが一切、引かなかった。ど真ん中、そして内角へ直球を続けてフルカウントに持ち込み、最後もストレート。内角高めへ152キロを投げ込んで空振り三振を奪って、一つ目の絶叫だ。

 それでも、まだ二死一、二塁とピンチに変わりはない。左打者の楠本泰史との対戦は2球で追い込んだが、そこから3球連続ボール。再びフルカウントとなったが、最後は渾身のストレートがうなりを上げた。宮崎を仕留めた152キロの直球が、外角高めへ浮いたが関係ない。気合が乗り移った威力たっぷりのボールでバットに空を切らせて空振り三振。勢い余ってセンター方向を向いた池田は、横浜の空に向かって大絶叫だ。

 交流戦終了時でキャリアハイとなる23試合登板&7ホールド。開幕一軍は逃したが、4月5日に昇格後は「結果を出し続けること」と地道に好投を続けて、徐々に勝ちパターンの一角を担うようになった。今季から同僚となった、創価高、創価大で一緒にプレーした田中正義の存在は「いいライバルであり、信頼している仲でもある。追い付け追い越せで頑張りたい」。守護神として飛躍中の同級生負けじと、ピンチで、リードした終盤でチームを救う快投を続けて上位浮上への切り札となる。

写真=BBM
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