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オリックス・小田裕也 表情に曇りなし「必死に頑張るだけ」/切り札は俺だ!

 


 渋みを増した表情でドッシリ構える。小田裕也が今季の“切り札”となっている。高いポテンシャルを生かした『攻守走』が持ち味の33歳は、代走に守備固め、さらには代打としての存在感も発揮する「ジョーカー」だ。

 今季はスタメンで起用される試合も目立つ。ただ、だからと言って、何かを変えたわけではない。「途中出場のときと心境は変わりません。ベンチスタートでも気持ちはスタメンの選手と一緒。毎日、同じ気持ちで構えて、あとはグラウンドで力を出せるように工夫するだけなので」と爽やかな笑顔を浮かべる。

 チームは昨オフ、攻撃の柱であった吉田正尚がポスティングシステムを利用して、MLB・レッドソックスに移籍。目の色を変えて「外野の一角」を狙うのは、若い選手だけではない。

「まだまだ負けたくないですね。自分より若い選手の代走で起用してもらえるとき、ちょっと嬉しかったりしますから」

 少し照れ笑いで自身のポジション争いについての思いも明かす。

 吉田の試合は「向こうは夜だけど、こっちは朝で早過ぎるでしょ?(笑)。結果は気にして見ていますよ。『あ、やっぱり打っているな』という感じですよね。さすが正尚だなって」と“後輩”の躍動に感心するばかりだ。

「正尚は修正力が高い。すぐに対応できるのが本当にすごいと思う。僕は、どんどん結果を残していかないといけない立場なので。必死に頑張るだけです」

 表情に、曇りはない。

写真=BBM
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