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ヤクルト・村上宗隆 懸命にバットを振り続ける/夏男の季節

 


 栄冠を手にしたのは、厳しい夏場に踏ん張り、大活躍したからこそだった。村上宗隆は日本選手最多となるシーズン56本塁打と史上最年少で令和初の三冠王に輝いた昨季、6、7、8月度に月間MVPを受賞。チーム内に新型コロナウイルス感染者が多発し、主力が続々と離脱する中でも孤軍奮闘の働きで結果を残し続けた。実は、2020年も開幕直後の6・7月度の月間MVP賞に輝いている。いずれも、気温が上がってくる夏場にかけてだ。

 今シーズンは苦しみながらも懸命にバットを振っている。7月16日時点で打率.237、15本塁打、46打点。決して満足のいく数字ではないだろう。ただ、7月に入ってからチームは好調で、村上自身も安打や出塁を重ねていおり、徐々に状態は上向いている。5日のDeNA戦(横浜)後には「もう少し僕が打てば勝てると思うので、これからも必死になって戦っていけるように頑張ります」と力強いコメントを残した。

 若き主砲にかかる重圧や責任は増している。5月末に下半身のコンディション不良で出場選手登録を抹消された塩見泰隆は、7月4日のイースタン・日本ハム戦(戸田)で実戦復帰を果たしたが、一軍復帰にはまだ時間がかかる。また、主将の山田哲人も同3日に下半身のコンディション不良で出場選手登録を外れた。主力がそろわない状況下で、村上に求められる役割は必然と増える。

「もっともっと打てるように頑張りたい」。これからは夏本番。村上の季節がやってくる。

写真=BBM
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