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日本ハム・野村佑希 開幕四番の覚醒が上位浮上のカギ/後半戦のキーマン

 

二軍調整を糧に後半戦飛躍のきっかけをつかむ


 開幕四番を任された野村佑希が苦しんでいる。7月は最初の2試合でスタメン落ちし、出番がないまま2試合連続で欠場。「普通に、シンプルに出られなかった。しょうがないとは思う半面、悔しいというか、きついという感じでした」。3試合ぶりのスタメン出場となった7月4日のソフトバンク戦(PayPayドーム)では決勝の先制8号3ランを放って勝利に貢献したが、打撃の状態は上向かず。翌日以降の3試合で8打数1安打1打点と結果が出せず、再びベンチを温めることが増えた。

 今季は打撃の状態が安定しない。「なかなか1本出てから(調子を)上げられていない」と話すように、37日ぶりの四番スタメンだったソフトバンク戦のような印象的な活躍を浮上のきっかけにできていない。

 新庄剛志監督もキャンプ中からこだわった四番から外したり、二軍戦で打席数を与えたり、ゆったりとしたフォームで打つようアドバイスを送ったり、あえて試合で使わなかったりと、あの手この手で刺激を与えているが、覚醒させらないままシーズンも半ばを過ぎた。

 それでも野村の活躍が必須と感じる不思議なデータもある。本塁打を放った8試合でチームは7勝、打点を挙げた19試合で13勝。つまり野村が打てば、勝つ可能性も大きく高まるのだ。不思議と勝敗にリンクする場面で打席が多く巡るのも、スターの資質があるがゆえの宿命だろう。後半戦に向けた調整も兼ねて7月14日に登録を抹消されたが、16日のイースタン・巨人戦(帯広)では1回二死二塁から左翼席へ2ラン、2回の第2打席も二死満塁から右前2点適時打を放つなど5打数3安打4打点と結果を残した。早々の一軍復帰が期待される背番号5がBクラス脱出のカギを握っていることに違いはない。

写真=BBM
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