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ヤクルト・小川泰弘 巻き返しへ「とにかく勝つ」/後半戦のキーマン

 


 エースとして、中心選手として、このままでは終われない。小川泰弘は前半戦を14試合で3勝7敗、防御率4.08で終えた。低迷するチームの中で、「投」の柱として責任を感じている。

「負け越していますし、もちろんチームに迷惑かけていると思いますし、納得してない部分もたくさんあります。まだ半分残っていますし、巻き返せるようにやっていきたい」

 球団初のリーグ3連覇を目指した今季、3年連続7度目の開幕投手を任された。3月31日の広島戦(神宮)では7回3安打無失点の好投で9年ぶりの開幕戦勝利。幸先のいいスタートを切ったかに思われた。

 だが、その後はエースの宿命でもあるが、好投しながらもなかなか勝ち星にも恵まれず、5試合で0勝4敗。結果的に負け越しで折り返しを迎え、「とにかく勝つことですね。なんとか長いイニングを投げて勝利に貢献できるようにやっていくだけです」と胸中を明かした。

 到達すべき節目の数字もある。今季開幕時点で残り8勝と迫っていた通算100勝だ。もちろん、小川にとっては通過点に過ぎない。「一個一個積み重ねていくしかないので、絶対そこは通過したい。『100』という数字が近づくと、(入団)当時からすると、あまり想像できなかった。まだまだその先を目指していかないといけないんだと」と足元を見つめた。

 7月22日の阪神戦(神宮)、開幕戦に続いて後半戦の初戦も任された右腕は、7回途中3安打3失点の粘投で今季4勝目、通算96勝目を挙げた。

 7月23日時点で、チームの先発防御率3.77はリーグ最下位。打線の奮起も期待したいが、望まれるのは先発陣の奮闘だ。その中心となるのは小川以外にいない。背中で、結果で示していく。

写真=BBM
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