思わずガックリ肩を落とした。5月7日の
日本ハム戦(エスコンF)。2対2で迎えた9回一死一、二塁。この回から四番手でマウンドに上がった宮森智志が、
上川畑大悟に中越えのサヨナラ打を浴びた。自身今季2敗目を喫すると、うなだれながらベンチに戻った。
今季は8月13日の時点で18試合に登板し、0勝2敗3ホールドで防御率は7.07。中継ぎとして圧倒的な存在感を示した1年目の昨季と比べると、思うような成績を残せていない。同日の日本ハム戦での敗戦後、石井監督は「松井(
松井裕樹)につなぐまでが苦しい」と険しい表情で語った。
22年ドラフトの育成ドラフト1位で入団。四国IL/高知で活躍した193センチの長身右腕は昨年7月に支配下登録を勝ち取ると、デビューから22試合連続無失点を記録。21年に
広島・
栗林良吏がマークした新人記録に並んだ。
150キロ超の直球と落差のあるフォークを武器に昨季は26試合に登板し、1勝1敗1セーブ、防御率1.54と安定した成績を残した。
しかし昨年の疲労もあるのか、今年は直球のキレが今ひとつ。勝負球の一つだったスライダーも昨季のようには空振りを取れなくなった印象だ。
新人王の資格も残る今季。2年目右腕は「1試合1試合しっかり抑えて、その結果が最優秀中継ぎだったり、自分のタイトルになれば」と力強く意気込みを語っていた。
6月2日に出場選手登録を抹消されてから2カ月以上が経つが、ここで終わるような投手ではない。二軍で自らを見つめ直し、再び昨シーズンのような輝きを放つことを期待したい。
写真=BBM