週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

ロッテ・坂本光士郎 チームの穴を埋めるサウスポー/この場所は譲れない

 


 貴重な左のリリーフとして、地位を確立しつつある。坂本光士郎は、プロ5年目ですでに自己最多の47試合に登板(9月29日現在。以下同)。目標の50試合登板も見えており、ブルペンに欠かせない存在だ。

 昨シーズン途中にヤクルトからトレードで移籍したものの、7試合の登板にとどまった。「得意な真っすぐがどれくらい通用するかと思ったが、ストレートにパ・リーグの打者が強いなとすごく感じた」とリーグが変わった1年を振り返り、「真っすぐの質も精度も向上させていかないといけない」。

 オフはレベルアップを求めて、元チームメートの星知弥とともに、韓国のトレーニング施設「SSTC」で自らと向き合った。体のバランスや投球時の力の入り方を知り、柔軟性をつけるためにピラティスも取り入れた。

 今季は重点的に磨いてきた直球が効果的。シーズン終盤でも威力は落ちず、平均球速は148キロを超える数字をマークする。

「左打者を抑えることが仕事だと思う。どこのチームとかは関係なく、左を抑えるということをしっかりやっていきたい」

 自覚する役割も全うし、対左打者の被打率は.194。8月24日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)では、同点の7回に登板。ピンチを背負ったが、左の巧打者の柳田を抑えて無失点。移籍初白星がついてきた。

 ここ数年、チームとして課題だった左の中継ぎとしてはまる。上位争いをするチームを支えても、「登板間隔も管理してもらって、疲れはあまり感じていない」。難局を救う頼もしい左腕がいる。

写真=桜井ひとし
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング