週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

巨人・秋広優人 急角度の成長曲線/飛躍のシーズン

 


 次世代スター候補が頭角を表した。球団歴代最長身タイ、200センチの秋広優人のプロ3年目は121試合に出場し、規定打席にあと「4」足りない439打席だったが、打率.273、10本塁打、41打点。21歳にして堂々たる成績を残した。

「1打席1打席、必死。いつ打てなくなるか分からないので、危機感を持ってやってます」

 若武者はがむしゃらに一軍での日々を駆け抜けた。昨季は一軍出場が一度もなかった左打者は、今年4月22日のヤクルト戦(神宮)でプロ初安打を放つと、急角度の成長曲線を描いた。5月25日のDeNA戦(東京ドーム)で初めて三番に座り、9月初めまで中軸で起用された。

 ただ、4試合連発となった7月23日のDeNA戦(横浜)で10号ソロを放って以降は、まさかのノーアーチに終わった。勝負の秋にはスタメンを外れる試合もあっただけに、年間を通した安定感が来季以降の課題になっていく。

 今季限りで退任となった原辰徳監督は「小さく育ってほしくない。大きな可能性を秘めた人。100本以上ヒットを打ったしね」と秋広の将来性に太鼓判を押した。

 かつて松井秀喜(巨人、ヤンキースなど)が背負った背番号55に対しては、「番号に恥じぬ選手にならないといけない」と自覚をにじませる。今季は外野と一塁を兼ねたが、阿部慎之助新監督が率いる来季は一塁で固定されるプランも浮上している。本格ブレークに期待だ。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング