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巨人・Y.メンデス 期待値を上回る安定感/助っ人通信簿

 


 下馬評を覆した。Y.メンデスは来日1年目の今季、16試合の登板で5勝5敗、防御率2.07。来季の残留に向けて交渉が進んでいくと見られている。

 シーズン序盤こそ出番が少なかったものの、6月以降は先発ローテーションの一角を任され、防御率は一時1点台となるなど安定した投球で評価を上げた。

「1試合ずつ投げてきて、いいリズム感をつかむこともできた。いろいろな人からのアドバイスを取り入れるようにしたのがよかった」

 昨季終了後、助っ人投手陣は全員が入れ替わった。T.ビーディ、F.グリフィン、Y.ロペスとともに新外国人投手として加入した中、メンデスの推定年俸は4000万円。これはほかの3投手と比べて半分以下の金額だった。昨年、メキシカン・リーグで最優秀投手に輝いたベネズエラ出身の28歳への期待値は、決して高いわけではなかった。

 それでも150キロ台中盤の直球とチェンジアップなどの変化球で順応。「日本の打者はボールに当てるのがうまい。試合の前日に必ず相手一人ひとりをビデオで見ながら勉強している」と研究を重ね、打者のタイミングを外す投球に磨きをかけた。

 課題はイニング数を稼ぐことだ。16度の先発のうち、7回以上投げたのは3度だけ。相手打線の2、3巡目につかまる傾向を改善してベンチの信頼を得ることが、来季のさらなる飛躍につながるだろう。

写真=BBM
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