「日の丸を背負うことが光栄だしうれしく思います」。11月の「アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」の代表メンバーに選出された清水達也は、しっかりとした口調で侍ジャパンへの思いを語った。
2017年夏の甲子園で花咲徳栄高のエースナンバーを背負って胴上げ投手になり、その年のドラフト会議で
中日から4位指名を受けた。プロ入り後は先発として2年目の19年に2勝、20年に1勝を挙げた。
将来の先発ローテーション候補として期待されたが、転機が訪れたのは5年目の昨年だ年。中継ぎに転向すると、これがハマった。主に7回を担い、自己最多の54試合に登板し、3勝3敗、32ホールド。今季も50試合に登板し、ドラゴンズのブルペンを支えた。
そして、井端ジャパンの船出となる大会で白羽の矢が立った。もちろん「どこでも投げます」と話すが、確固たる目標はある。「良い場面で投げられれば投げられるほど自分の経験になるし、財産になると思う。勝ちパターンを任せてもらえたら、それだけうれしいことはない」。大きな志を抱いて代表合宿に向かう。
今年3月のWBCを見て、同じ野球人として火が付いた。「日本代表ってこんなにもすごいのかと。野球に関係のない人たちも巻き込んでいて、注目度も普段とこんなに違うのかと思った。野球をやっている以上は目指したい」。
今回は若手世代の大会だが、いずれはフル代表に名を連ねるのが夢だ。150キロを超える直球とカーブ、フォークのコンビネーションが武器の23歳。まだまだ伸びていく。
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