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ヤクルト・青木宣親 チームを束ねる球界野手最年長/区切りのシーズンを終えて

 


  実績も、経験も積み重ねてきた。青木宣親が日米通算20年目という節目のシーズンを終えた。今季は、決してスタメンに名を連ねることは多くなかったが、球界野手最年長となる41歳ながら96試合に出場。若手に負けない体と精神力の強さで駆け抜けた。
 
7月28日のDeNA戦(神宮)。2点を追う6回一死一、二塁で代打として打席に立ち、右翼席への3号3ランを放った。ただ、それは普通の本塁打ではなかった。同26日の広島戦(マツダ広島)で頭部死球を受けて途中交代しており、それから初めての打席での一発。脳震とうなどが懸念された中、最高の感触を両手に残しつつ、「とにかく自分に負けないように、打席に集中して立ちました」と振り返った。

 そして、節目の数字にも達した。NPB史上46人目となる通算1000得点に到達。青木にとってはただの通過点で、「そこは達成してよかったと思います。積み重ねなので」と淡々と振り返ったが、誰しもが達成できる数字でないことは確か。レジェンドがまた一つ、球史に名を刻んだ瞬間だった。

 今季、チームはリーグ5位に低迷。交流戦期間も含めて1分けを挟み12連敗を喫した。そんな負の流れになっている中、北海道で選手だけでミーティングを開催。「心のスクラムを組んでいこう」とナインに呼びかけた。

「みんなで声掛けをすることでチームを一つにできるんじゃないかって。心の問題じゃないかと」と青木。来季もプレーで、精神面でチームを支える。

写真=BBM
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