楽天のスピードスターが初のタイトルを獲得した。小深田大翔は今季36盗塁をマークし、
ソフトバンク・
周東佑京と並び盗塁王に輝いた。
プロ4年目で初の栄冠に「盗塁王は今年の目標の一つだったので、獲れてうれしいです」と充実感をにじませた。
2021年オフ、4度も盗塁王を獲得した
西川遥輝が
日本ハムから移籍。盗塁に関する技術に加え、自らが実践してきた練習方法まで伝授された。リード、スタート、タイミング、帰塁、スライディング。すべての技術を磨き直した。
中でも成長したのが帰塁だろう。今季はキャンプからコーチ陣の指導を受け、けん制に対する帰塁時の反応が格段に向上した。
リード時はリラックスした状態で相手投手との駆け引きに専念し、「走る、戻る」の判断スピードが上がった。ルーキーイヤーは65.4%(成功17、失敗9)だった盗塁成功率が、今季は85.7%(成功36、失敗6)まで上昇。
「ベース上で余裕が出るようなアプローチをしてきたことが、今の数字につながっている」と納得の表情だ。
「争っていたのが実績もある同い年の周東だったので、最後まで獲れるか分かりませんでしたけど、最終的に獲れたことはすごく自信になります。来シーズンは盗塁数もそうですが、チームの勝利につながる盗塁、走塁を多くしていきたいと思います」とさらなる成長を誓った。
今季は134試合出場で打率.258。ともに自己最多となる5本塁打、37打点をマークした。外野の守備もこなすマルチプレーヤーは、欠かせない存在としてチームをけん引する。
写真=BBM