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巨人・大城卓三 仕上げ役からつなぎまで/わがチームの“○○王”

 


 強打のイメージに隠れがちだが、大城卓三はバントもうまい。今季は阪神中野拓夢ヤクルト中村悠平と並ぶセ・リーグ最多の21犠打を決めた。

 プロ6年目の今季は3月のWBCで世界一を経験し、巨人でも自己最高のシーズンを送った。初めて規定打席に到達して134試合に出場、打率.281、16本塁打、55打点はすべてキャリアハイを更新。「ある程度いい成績を残せたのは自信につなげたい。(調子の)波があったとしても、耐えたシーズンだった」と手応えを得た。

 五〜八番で起用された今季はポイントゲッターの役割も担いつつ、犠打でつなぐ仕事も果たした。巨人からリーグ最多犠打を記録した選手が出るのは、通算533犠打の川相昌弘現内野守備コーチが1997年に45犠打を決めて以来。貴重な働きを見せた強打の捕手は、自身2度目となるベストナインにも選出された。

 シーズン終了後には東海大の先輩、菅野智之から「年齢的にもそうだし、チームに対して無頓着なところがあるから、もっと責任感を持つように」と、選手会長の後任に指名された。来年2月で31歳を迎える大城卓は、「選んでもらえるのは限られた人しかいないのでうれしい。勉強しながら自分も人として成長できるように」と意気込んだ。

 沖縄出身でのんびりしたイメージを持たれることが多かったが、リーダーの自覚はすでに芽生えている。

写真=BBM
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