激戦区の外野のレギュラー争いを勝ち抜く。並木秀尊がプロ3年目のシーズンを終えた。台湾で行われたアジア・ウイン
ターリーグ・ベースボールに参加するため、11月下旬に行われた契約更改交渉では600万円増の来季年俸1500万円でサインした(金額は推定)。
「一軍で今年は多く試合に出させてもらって、多くの経験をさせてもらう中で、自分自身チームに貢献できなかったり、迷惑かけることもあったんですけど、その中でも1、2年目よりも周りを見て行動できたり、盗塁数であったり、成長できた部分も多かったのかなと思います」
確かな成長を見せた一年だった。今季は、中堅手のレギュラーだった
塩見泰隆が下半身のコンディション不良などで離脱を繰り返した。並木は交流戦後の6月23日の
中日戦(バンテリン)から「一番・中堅」に定着。11試合連続安打、14試合連続出塁を記録した。自慢の足でも存分にアピール。82試合の出場だったが、リーグ3位の15盗塁をマークし「勝負できるところで勝負しかけられた」と手応えを口にし、来季の目標に「盗塁王」を掲げた。
5月25日の
阪神戦(神宮)では、1点リードの9回二死から右翼への飛球が照明と重なって後逸。三塁打とされ逆転を許した。「あれをきっかけにやるしかないなと。こつこつやるやるだけだと思えた」と並木。失敗を成長につなげた。
来季から、前
楽天・
西川遥輝も加入し定位置争いは激化するが「信頼を勝ち取っていって、食らい付いていきたい」。成長は止めない。
写真=BBM