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ロッテ・藤岡裕大 満足せず、テーマは「長打」/来季はひと味違います!

 


 理想を求めて、貪欲に。藤岡裕大は規定打席には届かなかったが、打率.277、出塁率.389をマーク。2年ぶりのAクラス入りに貢献した。

「目標には全然届いていないが、それに近付くことはできた。良い1年だった」。手応えを感じつつ、すでに先を見据えている。

 2022年は右脇腹の骨折の影響もあり、序盤に戦線離脱。「ほとんど野球をしていない」と悔いが残った。体調管理から徹底するなど強い決意を持って臨んだ23年は二番に定着。シーズンを通して、簡単にはアウトにならない粘りがあった。

「ボールをしっかり見極め、厳しい球はファウルにできた」。フルカウントからの出塁率が.530と数字にも表れた。

 充実のシーズンを終え、24年の目標に長打力向上を掲げた。「長打が出てチームが痛いことは一つもない。シングルで塁に出るより、二塁打、三塁打。本塁打なら1点入る」と思考はシンプル。

 オフは同学年の近藤健介(ソフトバンク)とともに自主トレを行う。球界一の巧打者は昨オフに長打を求めて試行錯誤し、本塁打王のタイトルを獲得。

「何を変えたらあれだけ長打が出たのか。どうやって長打を増やしたかはすごく気になる」。間近で極意を吸収する構えだ。

 印象に残った試合に挙げた10月16日のソフトバンクとのクライマックスシリーズ、ファーストステージ第3戦(ZOZOマリン)。延長10回にチームの窮地を救った同点3ランは理想の打撃だ。

「もっと勝利を呼び込めるだけの力をつけたい」。背番号は4から7に変更。頼れる男はさらに磨きをかけ、新たなシーズンを迎える。

写真=高塩隆
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