一度だけの栄冠で終わるつもりはない。杉本裕太郎は、今季の目標を2021年以来、自身2度目となる『本塁打王』に設定している。
球団25年ぶりのリーグ優勝を果たした21年は、主に四番を任され、32本塁打を放ってタイトルを獲得。ドラフト10位以下の選手が本塁打王を獲得したのは、プロ野球史上初の出来事で「なんとか最後まで粘って、タイトルを獲得することができました。今年も、もう1回ホームラン王を獲得できるように頑張っていきたいと思います」と力を込める。
23年から選手会長を務め、今季で2年目。リーグ3連覇の中心選手ではあるが、今季は厳しい競争が待っている。オフは
広島から国内FA権を行使した
西川龍馬が加入。新助っ人の
トーマスら新戦力もそろう。「今年もたくさんの新しいメンバーが入ってきましたけど、良い雰囲気でプレーできていると思います。僕の仲間は『リスペクトできる人たち』なので、本当に良い刺激になります」と話す杉本だが、内心は闘志をメラメラと燃やしているに違いない。
昨季は3勝3敗で“最終決戦”となった
阪神との日本シリーズ第7戦(京セラドーム)に敗れて惜しくも日本一を逃した。最後の打者となった杉本は「やっぱり、優勝しても日本一にまで駆け上がらないと、悔しい気持ちが残ったままのオフシーズンになる。今年はもう1回、頂点を目指したいと思います」と気持ちを引き締める。
リーグ4連覇&日本一奪還へ──。タイトル再奪取でチームを頂点に導いてみせる。
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