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ロッテ・中村奨吾 三塁守備で光る冷静さ/○○で魅せる!

 


 新たなポジションでも魅せる。

 堅守の中村奨吾は、ゴールデン・グラブ賞を3度受賞した二塁のポジションから今季は三塁に挑戦している。3月30日に行われた開幕2戦目の日本ハム戦(ZOZOマリン)では、冷静さが光った。

 3対0で迎えた9回一死二塁の場面でマルティネスの打球はやや深めの中飛。二塁走者・万波がスライディングで悠々セーフ……、かと思われたが、三塁手の中村が走者の足がわずかに離れた隙を見逃さずにタッチ。リクエストでも判定は覆らず、最後のアウトをつかみ、チームの今シーズンの初勝利を決めた。

 ルーキーイヤーの2015年から3年間は三塁での守備機会はあったが、18年以降は二塁手に専念。それだけに「(三塁は)景色が逆ですし、打者とも、ファーストとも距離が違うし。逆の動きが多い」と、最初は苦戦したのは否めない。

 キャンプや実戦では数をこなし、「もともとサードもやっていたので、難しさは知っていた。慣れないといけない。いろいろな打球を捕って、経験を増やしていければいい」と、徐々に体に動きを染み込ませた。

 21年から昨季までの3年間は主将を務めたが今季はキャプテン制を敷かず、中村は新たに選手会長を益田直也から引き継いだ。昨季は137試合に出場して11本塁打、48打点、打率.220。苦しい1年を味わっただけに、「去年も成績が悪かったですし、いろんなことがあった中で今年にかける思いは強いです」

 チーム一筋を貫いた節目のプロ10年目は、3年ぶりのフル稼働で意地を見せる。

写真=桜井ひとし
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