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DeNA・東克樹 「エースになれるように」 強い覚悟を胸にマウンドに立つ左腕/○○で魅せる!

 

優勝に向けて、昨年以上の働きでチームをけん引していく


 抜群に光る制球力で、ハマの新エースの座を確固たるものにする。今季2年ぶり2度目の開幕投手を任された東克樹。昨季セ・リーグ最多勝(16勝)、勝率第一位(.842)、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞などタイトルを総なめにした左腕の武器は、卓越したコントロールにある。

 24試合に登板した昨季、与四球数は故意四球(2)を除けばわずか13個。9イニング当たりの与四球率は0.78(172回1/3)で、規定投球回以上の投手で2022年の日本ハム加藤貴之の0.67(147回2/3、11四球)、1950年の阪急・野口二郎の0.69(181回2/3、14四球)に次ぐ歴代3位の記録となった。昨季1000球以上を投げたセ・パ両リーグの75投手のうち、東のストライク率72.5パーセントは加藤貴の70.9パーセントを上回りトップの数値だった。

 東は今季、その制球力の高さと昨季手ごたえをつかんだスライダーを生かして、左打者の体方向からストライクゾーンへと曲がる「フロントドアスライダー」に春季キャンプから新たに取り組んだ。一つ制球を間違えれば死球にも、甘く入って長打にもなるリスクがあるだけに、どの球種もコーナーに投げ分けられる高い制球力を持った左腕だからこそなせるプロの業である。

 優れたコントロールで、どんな状況でもしっかりと試合をつくる安定感を誇る左腕。DeNAのエースを務めてきた今永昇太がMLB・カブスに移籍し迎えた今季は「ベイスターズのエースになれるように、何年も成績を出し続けないといけない」と強い覚悟を胸にマウンドに立つ。

写真=BBM
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