本拠地のファンを大いに沸かせた。4月6日の
ソフトバンク戦(
楽天モバイル)。1点を追う7回一死二、三塁のチャンス。代打で登場したのは岡島豪郎だった。カウント1-2からの4球目。
藤井皓哉のフォークを強振すると、鋭い打球は一塁ベース付近で急に跳ねた。イレギュラーなバウンドは一塁塁審の左足に直撃して、一塁ファウルゾーンを転々。右翼線への二塁打でもおかしくない一打で、2人の走者が生還した。
2点適時打のあとは9回にも左前打を放ち、2試合連続のマルチ安打をマーク。試合は4対5で敗れたが、自身の打撃については「打つべき球をしっかり振れてる」と一定の手応えを示した。
5日の同戦では七番・左翼で今季初スタメン。3回先頭で中前打を放つと、5回の第2打席では右越え三塁打を放った。快音を生み出す要因は、試合前を含めた入念な準備にもある。「ファーストストライクからスイングをかけられていて、いい準備ができていると思う」。失敗を恐れない積極的な打撃で、19日の
西武戦(ベルーナ)では、8回二死一、二塁でカウント1-0から
甲斐野央のスライダーを振り抜き、今季1号3ランを放ってみせた。
22日時点で8勝11敗、リーグ5位と苦しむチームは防御率3.60が同最下位。勝利には打線のチーム打率.230の打線の奮起も求められるところだ。チーム屈指の勝負強さを誇る巧打者は今年9月で35歳。ベテランが勝利のために安打を積み重ねていく。
写真=BBM