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達川光男(1955〜)
「人を分かるというのは難しいですよ」

 80年代から90年代の広島で、長く正捕手を務めた達川光男。ひょうきんなキャラクターと軽妙な語り口で人気を集め、マスク越しに打者に話しかける“ささやき戦術”もその代名詞だった。ヤクルト大杉勝男を打席に迎えた際に「石ころと一緒」と口走り、怒った大杉から頭をポカリとやられるなど、数々のエピソードが残っている。

 だが、投手王国を支えたのは、何よりもピッチャーの持ち味を引き出す絶妙なリード。もともと若手時代の最大の売りは強肩で、リード面は課題とされていたが

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