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東京新大学リーグ

 

昨春からの連続無失点記録は56イニングでストップ


4月5日、創価大の主将・田中は杏林大との開幕戦を、9回3失点で完投。2月上旬、右肩違和感で出遅れたことで周囲を心配させたが、ドラフト超目玉はきっちり本番に照準を合わせてきた/写真=桜井ひとし


 東京新大学リーグは雨天順延により1日遅れの開幕(4月5日)となった。就任33年目の創価大・岸雅司監督は県営大宮公園野球場に到着すると、杏林大戦を前に約30分、野球日誌に目を通した。毎朝、八王子市内のグラウンドでの練習前と同じ慣習だ。この“交換日記”が、指揮官と選手を結ぶコミュニケーションツールとなっている。

「代わるか?」

「最後まで、行きます!!」

 指揮官の“目”は正しかった。

 ドラフト超目玉の156キロ右腕・田中正義(4年・創価高)は昨年12月、水面下で侍ジャパントップチームからのオファーがあり、3月6日の強化試合(対台湾)に登板する予定だった。しかし、大学生にとって、この1カ月の“前倒し”は難しい。2月1日から強化練習に入り、慎重にメニューを消化していたものの、右肩の違和感を訴える。侍入りは「見送り」となり、再調整を迫られる形になった。

 3月6日のオープン戦初登板(対拓大)での3イニングを皮切りに、1週間に1度、5イニング、5イニング、7イニングと伸ばしていった。「100点の調整をしてきたわけではない。でも、リーグ戦が始まってしまえば関係ない。自分が投げた試合は勝つ。最少失点に抑えて試合を作れば、勝てる」。準備に重きを置く完璧主義者の田中にとって、満足の行く内容ではなかったが、その中でも万全を期して「4.5」を迎えた・・・

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