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第40回日米大学野球選手権大会

 

目標は自国開催15連覇!!万全の準備で大会本番へ


東大から33年ぶり大学日本代表入りの宮台は、7月7日の社会人との強化試合[対三菱日立パワーシステムズ横浜]で3回無失点。好調をアピールし、第3戦の先発が決まった/写真=田中慎一郎


 第40回日米大学野球選手権が7月12日に開幕し、侍ジャパン大学代表は優勝(5回戦制の3戦先勝)を目指して戦っている。2013年に日本で開催された前回大会では2大会ぶり17度目の優勝を果たしており、自国開催では14連覇中。チームを率いる横井人輝監督(東海大監督)は「優勝するには、ロースコアの試合に持ち込むのが理想。投手陣には踏ん張ってほしい」と、自国開催V15への展望を語った。

 7月6日から9日まで神奈川・平塚で直前合宿を実施。社会人とのオープン戦2試合などで本番に備えた。

 合宿中、横井監督は第3戦までの先発投手を明言。異例の「予告先発」によると、開幕戦は桜美林大・佐々木千隼(4年・日野高)。第2戦は主将の明大・柳裕也(4年・横浜高)。第3戦は東大・宮台康平(3年・湘南高)。指揮官は「開幕は佐々木に託し、柳で王手をかけて、宮台で優勝を決める」と、Vプランを披露した。

 7月15日、第3戦の先発に指名された宮台は今大会、最も脚光を浴びる左腕だ。「最高のシナリオです。いろいろな人の力添えで侍ジャパンのユニフォームを着させてもらった。結果で応えたい」と声を弾ませた。東京六大学リーグ戦で、慣れ親しんでいる神宮のマウンドで、アメリカ相手にどんな投球を見せるか、注目される。

知名度ではなく実力でつかんだポジション


 東大では1983年の大越健介氏(現NHK)以来2人目となる大学日本代表入りを決めた左腕は、直前合宿初日に「知名度ではなく、実力で選んでもらったと証明するためには投球で結果を出すしかない」と決意を語った。翌日の三菱日立パワーシステムズ横浜との強化試合では、先発して3回無安打無失点。140キロ台前半の直球とスライダー、シンカーを武器に、今年の都市対抗野球に出場を決めているチームを相手に好投し、先発の座を射止めた。

 特定の選手への過熱報道が続くと、チームの中で難しい立場となるケースがある。しかし、宮台にその心配はない。8日の夜に開かれた決起集会で、宮台は「今、話題の宮台です」と挨拶し、笑いを誘った。その様子を見て、横井監督は「このチームは、こういうことが言える雰囲気作りができている」と安心したという。

 今大会は日大・京田陽太(4年・青森山田高)と中京学院大・吉川尚輝(4年・中京高)のドラフト候補2人の遊撃手にも要注目だ。京田が遊撃手、吉川が二塁手として二遊間を組む。直前合宿中には朝8時からの早出練習、コンビプレーを繰り返した。「日本にはこんな二遊間がいると見せつけたい」と京田。吉川は「二人で守備を盛り上げたい」と意気込む。

 攻撃面では強化試合でバントミスが出ると、居残りで猛特訓。1点の攻防が試合を分けるだけに、最終調整にも余念がなかった。万全の準備でアメリカに挑む。(文=佐伯要)
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