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東京六大学リーグ

リーグ3連覇逃すも意地見せた「粘り」の伝統

 

立大2回戦[写真]に敗れ、リーグ3連覇を逃した明大。厳しい表情を見せる主将・中野[写真左端]を中心に秋は必ず、チームを立て直してくるはずだ/写真=井出秀人


チーム一丸の「人間力野球」で秋へ──


「優勝に値するチームではなかった」

 明大の主将・中野速人(4年・桐光学園高)は5月21日、リーグ3連覇を逃すと、険しい顔で言った。取材の受け答えではいつもニコニコしているチームリーダーが見せたその表情が、悔しさを物語っていた。

 昨年はエース兼主将・柳裕也(現中日)を中心に、春秋連覇を成し遂げた。今春も東大、早大から勝ち点を挙げ、開幕4連勝と順調に滑り出した。しかし、続く法大戦と慶大戦でともに連敗。4勝4敗、勝ち点2で最終カードの立大戦を迎えた。

 立大に連勝すれば、他校の結果次第ではあるものの、優勝の可能性は残されていた。5月20日の1回戦では3対0で先勝。望みをつないだが、翌日の2回戦では2対9で敗れて3連覇の夢が断たれた。その試合後、ベンチ裏で取材陣に囲まれた善波達也監督は「秋に向けて、やり直してまいります」と話した。

 昨年のチームは柳のほか、投手では星知弥(現東京ヤクルト)、野手では佐野恵太(現横浜DeNA)とタレントがそろっていた。今年の選手たちは「自分たちには実力がない。人間力を高めて、野球以外のところで他のチームに勝り、強くなろう」と話し合った。個の力に頼るのではなく、みんなでつながらないと勝てない。そんな思いを込め『継なぐ』をチームスローガンに掲げた。

 だが、中野の目には、まだスキがあると映っていた。例えば・・・

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