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2020夏季熊本県高等学校野球大会

熊本豪雨で甚大被害、苦難を乗り越え初勝利

 

八代清流高は創部9年目にして初勝利。2列に並んで校歌を歌った


地元のスターが作詞作曲、八代清流高が歓喜の校歌


 2列に並んで初めての校歌を歌う八代清流高ナインには、誇らしげな笑顔が浮かんでいた。牛深高との城南地区1回戦(7月18日)。熊本独自大会とはいえ夏の大会は初白星だった。

「創部9年目で初勝利です。やっと校歌が歌えてうれしいです」と平松歩大主将は喜びをかみしめた。選手が歌った校歌は地元熊本県八代市出身の歌手・八代亜紀さんが作詞作曲を手がけたもの。「八代亜紀さんにも勝利の知らせを届けられれば」と平松主将は地元のスターへ思いを込めて歌った。

 八代清流高は八代市の八代南と氷川が2011年に合併し、12年に開校した。野球部は1期生が3年生になった14年から単独出場したが、6年連続で初戦敗退が続いていた。

 この勝利には特別な思いがあった。7月4日の夜中から熊本県南部を襲った豪雨で球磨川が氾濫。多くの死者を出した大災害で、球磨川沿いに校舎がある八代清流高も大きな被害を受けた。「校庭はここまで水が来ましたからね」と山崎清貴監督は腰のベルト付近を指し・・・

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