来季より投手は打者3人以上との対戦が義務化されると聞きました。本当ですか。 これは日本での話ではありませんが、海の向こうのMLBでは、2020年から投手は打者3人(以上)との対戦が義務化(つまり規則化)される可能性があります。19年シーズンの開幕を前に、メジャー・リーグ機構(MLB)と選手会(MLBPA)が話し合い、投手の打者3人との対戦を義務とすることで合意したというニュースが流れてきています。
これまでもMLBはさまざまな方法、規則の改正等で試合時間の短縮を目指してきましたが、同ルールについては、投手交代が試合進行を遅らせることは事実なだけに、試合時間短縮へ大きな効果が期待されます。
しかし、「打者3人(以上)」が義務化されれば、これまで試合の局面で大切な仕事を果たしてきたワンポイントリリーフ(投手)は姿を消すことになります。例えば、イニングの先頭から左打者が2人続く場面で左投手がマウンドに向かい、二死後に投手交代という作戦がとれなくなります。各球団への影響は当然出てくるでしょうし、仮にこのルールが適用されれば、戦術のみならずチーム編成の見直しも迫られることになるでしょう。
ちなみに現行の野球規則では、例えば“プレーヤーの交代”について定めた野球規則5.10(f)に
「先発投手は、第1打者またはその代打者がアウトになるかあるいは一塁に達するまで、投球する義務がある」、(g)に「ある投手に代わって救援に出た投手は、そのときの打者または代打者がアウトになるか一塁に達するか、あるいは攻守交代になるまで、投球する義務がある」とあります。
これまでもコリジョンルールや申告敬遠などはMLB導入後にNPBでも実施してきましたが、果たしてどうなるでしょうか。[文責=編集部]