8月20日に行われた西武対日本ハム(メットライフ)でのことです。5回裏、一死一、三塁で打席の西武・源田壮亮選手が真上に高々とフライを打ち上げました(投手はロドリゲス)。このとき、源田選手のバットが真っ二つに折れたため、源田選手は一瞬、打球を見上げましたが、どこに飛んだかまでは確認せず、すぐに折れたバットに目をやりながら打席を外したところ、フライを追った捕手の宇佐見真吾選手が激突。この接触プレーのせいで宇佐見選手はフライを捕球できず、打球はファウルグラウンドで弾みました。すかさず球審は守備妨害を宣告。試合は二死一、三塁から再開されましたが、このようなケースでの判定は妥当でしょうか。 結論から言うと、妥当な判定だと思います。質問にもあるように源田選手はどこにフライが上がったかまでは確認しておらず、ただ折れたバットを不思議そうに見ているだけで、特段、宇佐見選手(キャッチャー)のプレーを妨害する意図はなかったように思います。それは宇佐見選手と接触したときの驚いた顔を見れば明らかです。ただ、このような場合、故意ではなかったとしても、打球を処理しようとしている野手のプレーを妨げてしまったら、守備妨害となることが以下の野球規則によって定められています。
野球規則5.09(b)(3)
「走者が、送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合」また、この場合のペナルティとして「走者はアウトとなり、ボールデッドとなる」 としています。なお、“野手が打球を処理する”の一文の解釈として、【注1】に
「(前略)野手が打球に対して守備しはじめてから打球をつかんで送球し終わるまでの行為をいう。したがって、走者が、前記のどの守備行為でも妨害すれば、打球を処理しようとしている野手を妨げたことになる」としています。[文責=編集部]