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よく分かる!ルール教室 / 元日本野球規則委員 千葉功

七番打者が打順を間違えて中飛に。守備側のアピールで打順違いが発覚した場合、スコアにはどのように記録する?

 

記録に関する質問です。一死走者なしから六番打者が打席に立つところ、七番打者が打席に立って(前の回で六番打者が打席にいるとき、一塁走者がけん制死していたため、勘違いした)、中飛に倒れました。その後、守備側チームから打順間違いのアピールがあり、球審は六番打者にアウトを宣告しました。この場合、どのようにスコアには記録をしたらよいのでしょうか。

 質問は打順に誤りがあった際の記録方法ですが、これも“公式記録の報告書の作成”について触れた野球規則9.03の(d)によって定められています。

“打順の誤りがあったときの記録法”「打順を誤った打者が、その誤りを指摘されないまま打撃を完了してアウトになった後に、アピールが成立して正位打者がアウトの宣告を受けたときには、不正位打者のアウトの状態をそのまま正位打者に記録する。たとえば、不正位打者Aが遊ゴロでアウトになった後、アピールによって正位打者Bがアウトになれば、Bは遊ゴロして一塁でアウトになったものと記録する」

 つまり、質問のケースでは不正位打者=七番打者が中飛に倒れていますから、その後のアピールで正位打者=六番がアウト、「中飛」と記録されることになります。ちなみに、この不正位打者がヒットで出塁した後にアピールがあったらどうでしょうか。9.03(b)には続きがあって、不正位打者が走者となって出塁したあとにアピールがあった場合についても、下記のように定められています。

「不正位打者が走者となって出塁した後アピールがあって、正位打者がアウトの宣告を受けたときには、捕手に刺殺を与え、正位打者には打数1を記録する。したがって、不正打者がセーフとなった記録は抹消する」

 なお、数人の打者が続けざまに打順を誤ったために打順が乱れたときは、各プレーが行われたままを記録することとなっています。[文責=編集部]
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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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