12月16日に2021年度の規則改正を話し合う、プロアマ合同の日本野球規則委員会が開かれたと聞きました。MLBでは20年度から導入されている「ワンポイント禁止」が日本でも採用されるのではないか、と以前に話題となっていましたが、どうなったのでしょうか。また、これとは別に、どのようなことが決まったのですか。[前編]

　前回の続きです。「ワンポイント禁止」については、21年度、日本での採用は見送られることになったことを説明しました。ただし、主な国際大会を統括する世界野球ソフトボール連盟(WBSC)がルール採用について、その立場、見解を明らかにしていないため、WBSCの判断次第では、今後はどうなるか分からず、注視していくこととなります。

　このほかに話し合われた改正点については大きく2点です。まず、“正規の投球姿勢”について定めた野球規則5.07(a)が一部改正されることになり[※正確な条文は正式発表になったのちにあらためてこのコーナーで紹介します。以下同]、投手の投球動作の際に、軸足で2度目のステップを踏むことを禁止していたものを、軸足とは逆の踏み出す足の2度目のステップも禁止となります。

　次に“打者アウト”について触れた野球規則5.09(a)(2)も改正となり、従来はファウルチップの定義で、チップしたボールが最初に捕手の手、またはミットに触れてから身体、または用具に当たってはね返ったものを捕手が地上に落ちる前に捕球した場合はストライクとされていましたが、「最初に捕手の手、またはミットに触れていなくても」身体、または用具に当たってはね返ったものを捕手が地上に落ちる前に捕球した場合は、ストライクとすることに変更となります。[文責=編集部]