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よく分かる!ルール教室 / 元日本野球規則委員 千葉功

2020年はコロナ禍で特別ルールが採用されたが2021年はどうなる?

 

2020年はコロナ禍の特例として、プロ野球でもさまざまなルールの変更がありました。21年になっても新型コロナウイルスの感染拡大は止まりません。20年シーズン終了時点の、NPBとプロ野球選手会の話し合いでは、20年の特別ルールを21年も「継続の方向」ということで話がまとまったという報道を目にしましたが、その後、どのようになっているのでしょうか。

 いわゆる“特例”は継続される方向で、その中身に一部変更があるようです。プロ野球12球団は1月19日に実行委員会を行い、外国人選手に関する登録ルールの一部変更を確認しています。

 その内容ですが、一軍の外国人枠を5人とする特別ルール(通常のシーズンでは4人)は20年から継続ではあるものの、21年は「投手4野手1、投手1野手4の登録を行った場合、以降それ以外の組み合わせは認めない」という特記事項が削除されることとなりました。

 具体的に説明すると、シーズン中に投手を4人、野手を1人(計5人)の登録を行った場合でも、その後、投手2人+野手3人、投手1人+野手4人などの組み合わせに自由に変更ができるようになった、ということです。ただし、「5人」というのはあくまでも一軍登録に関するもので、ベンチ入りできる外国人選手は従来どおり4人まで。投手野手とも最大3人までの決まりがあります。当然ですが、4人全員を投手または野手にはできません。

 外国人選手に関するルール以外では、延長10回打ち切り(通常は12回)、出場選手登録数31人(通常は29人)、ベンチ入り26人(通常は25人)の特別ルールも引き続き運用されます。

 また、感染者や濃厚接触者などが出た際に出場選手登録の入れ替えを柔軟に行えるよう定めた『特例2020』は『特例2021』として継続されます。21年より特例で抹消となった選手に代わって昇格した代替選手が抹消された場合、すでに一軍に登録されている選手との入れ替えで再昇格することも可能となりました。[文責=編集部]
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元日本野球規則委員・千葉功による野球ルールコラム。

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