週刊ベースボールONLINE

伊原春樹コラム

伊原春樹コラム「ついに覚醒を果たした広島・堂林翔太。コースに逆らわない打撃が好調の秘密」

 

逆転満塁弾を放った堂林。「集中力を持って打席には入れている」と言葉は力強い/写真=太田裕史


 広島の連敗を4でストップさせる貴重な逆転満塁弾だった。7月8日DeNA戦(マツダ広島)。2対3と広島が1点ビハインドで迎えた8回一死満塁で打席に立ったのは堂林翔太だ。1ボール1ストライクからの3球目、パットンが外角を目がけて投げた148キロ直球が若干内に入った。甘くなった1球を堂林が見逃さない。ジャストミートした打球はバックスクリーンに飛び込む3号逆転満塁本塁打となった。この試合、2019年9月16日ヤクルト戦(マツダ広島)以来となる三塁でスタメン出場を果たし、3回には同点打も放った堂林。14年4月19日、DeNA戦(横浜)以来、6年ぶり2本目の満塁本塁打だったという。

 中京大中京高で主戦として09年夏の甲子園優勝を果たし、10年ドラフト1位で広島へ。3年目の12年には14本塁打を放った。当時は“統一球”の時代。飛ばないとされたボールでチーム最多本塁打を記録した。甘いマスクも相まって“鯉のプリンス”として人気が高まり、さらなる飛躍が期待されていたが翌年以降、成績は右肩下がりに。昨季は自己最少の28試合出場に終わり、打率.206、0本塁打、2打点。今季、まさに正念場を迎えていたが、ここまで15試合に出場して、58打数24安打、3本塁打、12打点、打率はリーグ1位の.414を誇る。(成績は7月12日時点)

 オフには3学年後輩の鈴木誠也の自主トレに志願して・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

伊原春樹の野球の真髄

伊原春樹の野球の真髄

座右の銘は野球道。野球評論家として存在感を放つ伊原春樹の連載コラム。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング