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本誌編集長コラム

お祭りではなく

 

 セ・リーグは負け犬のままでいいのだろか。7月3日、勝率が5割だった首位・ヤクルトと2位・阪神がともに敗れ、すべての球団が借金を抱えるというプロ野球史上初の事態が起こった。すべての原因は交流戦だ。勝率トップのソフトバンクから上位5位までをパが占拠。セがパ・リーグに44勝61敗1分けと惨敗したことが、セの珍事を引き起した。

 交流戦が始まって11年目、6年連続でセが負け越し、通算でもセの774勝に対してパは865勝(53分け)。セで優勝したのは2012年と14年の巨人のみだ。投打ともにパの選手ばかりが目立ち、まさに「実力のパ」を地で行っている。

 このままではパより実力の劣るリーグと認識されても仕方がないが、セの意地も見たいところだ。その意味で、7月17日に東京ドーム、18日にマツダ広島で行われるオールスターはセにとって決して“お祭り”で終わらせてはいけないだろう。個人対個人の勝負でも、チームとしても貪欲に勝つことを意識してもらいたい。セが闘志むき出しでパに立ち向かっていけば、最近は盛り上がりに欠けるオールスターが面白いものになる。
野球の風

野球の風

週刊ベースボール編集長の編集後記。球界の動きや選手に対して編集長が思いをつづる。

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