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アメリカでは犠牲バントの別名は自殺バント。日米の違いが象徴的に表れるのがバントへの考え方だ

 

6月29日の広島戦[甲子園]でサヨナラ二塁打を放った阪神大和は、5回にセーフティー・スクイズも決めていた/写真=松村真行


 先週号では、あまりに主観的な話題をつらねて、読者は胃もたれを起こしたかもしれない。今週は、シンプルで、読んで得する(?)原稿にしてみたい。

 先週号で、延長12回裏、西武渡辺久信監督が、2つの送りバントを命じ、いずれも失敗したことを書いたが、日本のプロ野球の場合、バントの多用(というより濫用)が目立つ。メジャーの場合、去年のヤンキースの犠打は30をちょっと超えるぐらいだが、日本では最も少ない阪神でも115。最多は広島の175で試合数(144)よりはるかに多い。過去、シーズン50以上の犠打を記録した選手は何人もいる。現在の試合数だとフル出場の一、二番打者は600打席を超えるが、そのうちの1割を「打つな」のサインを出されたら(失敗も内野安打もあるからバント指令はもっと多いはず)、メジャーなら「野球選手に対する人権侵害だ!」と打者は怒り狂うところだ。

 ところで、日本の野球ではいつごろから、バントが行われるようになったのだろうか・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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