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野球選手には「舞台」が必要。
この舞台を踏むことの大事さを教えてくれるのが江藤慎一さんの野球人生

 

この構えから長打を連発[64年当時]、確実性もあり3度の首位打者に輝いた/写真=BBM


 前回、江藤省三慶大監督代行のことを書いていて、08年に亡くなったお兄さんの江藤慎一さん(元中日ほか)のことを思い出した。江藤監督代行の著書、『KEIO革命』(ベースボール・マガジン社新書)によると、兄・慎一さんは、弟・省三さんが慶大に入学したことを我がことのように喜び、会う人ごとに「慶応に行ってる省三です」と弟を紹介したそうだ。省三さんが中京商高から、さあ、どこの大学に進もうか、と考えていたとき、兄が強力にすすめたのは、明大だった。当時の島岡吉郎監督の「人間力野球」に慎一さんがホレ込んでいたからだ。しかし、省三さんは最終的に慶大を選んだ。

 どうも慎一さんは、さまざまな人に話を聞くうちに「慶応は大変立派な大学で、社会的信用も高い」ということが分かったらしいのだ。もちろん、明大だって立派な大学で社会的信用もあるのだが、こと大学野球に限れば、早慶戦の晴れ舞台に上がることができる慶大の魅力はやはり大きい。慎一さんは、社会人の日鉄二瀬時代、桧舞台の都市対抗での活躍が認められ、1959年に中日入りすることになるのだが、・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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