2009年に球団新記録の11連勝を飾り、日曜日の登板が多かったことから「サンデー川井」としても脚光を浴びたサウスポー・雄太。晩年は思うような結果を残せなかったが、チームからもファンからも愛された選手だった。ドラゴンズ一筋で歩んだ紆余曲折の12年間。その足跡を振り返る。 取材・構成=松井進作、写真=佐藤真一、BBM 天国と地獄を味わった1年
入団5年目の2009年に開幕から破竹の11連勝。遅咲きのニュースター誕生と話題を集めたが、シーズン中盤以降はなかなか勝ち星に恵まれずに悔しさもかみ締めた。結局この年以降は思うような結果を残せず、12年間に及んだプロ野球人生は苦しさのほうが多かった。それでも野球への情熱とひたむさは最後まで決して消えることはなかった。 ──12年間のプロ野球人生に幕を下ろしたわけですが、やり残したことや悔いはないですか。
雄太 100%ないと言ったらウソになりますけど、現役最後のシーズンに関してはないですね。自分にできることはすべてやったので。だからかもしれませんけど、いまはホッとしている部分もあります。
──それだけ必死に戦い続けた濃密な日々だったと。
雄太 そうですね……長かったような、アッという間のような、いろんな感情が込み上げてきますよね。苦しいことのほうが多かったかもしれませんけど、たくさんの思い出も出来ましたから。
──雄太投手と言えば、真っ先に思い浮かぶのはやっぱり2009年の開幕11連勝です。日曜日の登板が多かったことから「サンデー川井」と呼ばれました。
雄太 遠い昔のようで、つい最近のような気もしますね。本当に11連勝なんてよくできたなと(笑)。あれで僕のことを知ってもらえるきっかけにはなりましたけど、終わってみれば自分の中では悔しさばかりが残るシーズンだったなと。
──それはなぜ……?
雄太 11連勝はしましたけど・・・
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