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惜別球人2016

川井貴志 引退惜別インタビュー “困ったときのボブ”こそが生きる道 「その1球、その1試合でつぶれてもいいから、とにかく全力で勝負を楽しもうと考えた」

 

教えてもらった「プロ野球選手とは」


1年目のオフ、自身のプロ野球人生を左右するほどの出会いがあった。その相手は現在ソフトバンクの指揮官を務める工藤公康。同じサウスポーの大先輩から、この世界で生き抜くためのすべてを伝授された。一軍最終登板は奇しくも9月14日のソフトバンク戦[koboスタ宮城]。結果的に、現役最後の姿を“師匠”が見届ける形となった。

楽天では先発、中継ぎとして自身の役割を必死にこなした。一軍ラスト登板は9月14日のソフトバンク戦[koboスタ宮城]だった


──そろそろ野球の話に戻しますが(笑)、若手時代に工藤さんと合同自主トレをされていたそうですね。

川井 工藤さんから影響を受けたことは……すべてですね。1年目が終わったオフに、知り合いのトレーナーさんを通じて僕のほうからお願いしたんです。僕はそれまで故障がちで、なぜ故障するのか、故障しないためにはどうすればいいのかをずっと考えていたんです。ほぼすべて、工藤さんから教わりました。

──99年オフといえば、工藤さんがダイエーから巨人へ移籍したタイミングです。当時プロキャリア18年。偶然にも川井さんの現役年数と同じ。しかし工藤さんはそこからさらに11年、現役を続けました。

川井 すごいですよね。プロ野球選手というのは1年間どういうふうに過ごし、オフに何をしなければいけないかをすべて聞かせてもらいました。さらに打者に対する配球なども。僕があまり故障せずに18年も野球ができたのは、間違いなく工藤さんのおかげです・・・

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惜別球人

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惜しまれながらユニフォームを脱いだ選手へのインタビュー。入団から引退までの軌跡をたどる。

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