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2014ドラフト指名選手クローズアップ

巨人育成2位 川相拓也 父親譲りの堅実な内野守備で勝負

 

巨人川相昌弘ヘッドコーチの次男で、桜美林大を13年春に卒業した川相拓也内野手が、その巨人から育成ドラフト2位指名を受けた。一度はプレーヤーを断念し、指導者への道を歩み始めていたが、ついにはプレーを諦めることはできなかった。約2シーズンのブランクを乗り越え、入団テストにて合格。強い覚悟を持って、父の待つ、一軍の舞台を目指す。
文=坂本匠 写真=川口洋邦



 長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督(当時監督)が、「国民的行事」と呼び、大きな注目を集めた1994年の“10.8決戦(10月8日、巨人対中日、ナゴヤ球場。勝った方がリーグVの最終戦)”から遡ること7日。同1日のヤクルト戦(東京ドーム)で決勝打を放った川相昌弘(現巨人ヘッドコーチ)の名シーンを、覚えているだろうか。「ゆうた〜、たくや〜、なるみ〜、パパ、頑張ったよ〜」と、観戦に訪れていた子どもたちの名前を絶叫したヒーローインタビューは、今でもファンの間では語り草だが、このとき、2番目に名前を呼ばれた「たくや」が、今回紹介する川相拓也内野手その人。川相ヘッドの次男である。

 あれから20年。13年に桜美林大を卒業していた川相は、今秋、巨人の入団テストを受験、右打席でサク越えを披露するなど、攻守で目を見張るパフォーマンスを発揮し、育成ドラフト2位指名を勝ち取った。

 とはいえ順風満帆な野球人生でなかったことは、桜美林大“卒”の肩書きや、プロテスト受験などからも容易に推測できる。川相は大学卒業時点で一度、プレーヤーとしての人生に終止符を打っている。

新しいチーム桜美林大で3度のベストナイン獲得


 野球を始めたのは小学1年生のとき。当時のヒーローは、父・昌弘ではなく・・・

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ドラフト指名選手クローズアップ

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ドラフトで見事に指名を勝ち取った選手たちに焦点を当てる短期集中連載。

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