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Vol.15 栗原陵矢[春江工高・捕手]

 

どの球団も常に欲しているのが“打てる捕手”である。
そのニーズにかないそうな高校生がこの栗原陵矢。1年時から要のポジションを守ってきた。
捕手育成には時間がかかると言われるが、大きな欠点もないこの選手の攻守走のバランスが整えば、飛躍する可能性が大いにあると言えそうだ。


「守」を上げればバランス良い選手に


 中学時代から硬式野球の県選抜、中日本選抜などで実績を残し、県内外強豪校からの誘いも多かったという栗原だったが、その進学先には地元で力をつけつつあった公立校・春江工高を選んだ。そこで1年夏からマスクをかぶり、ときには上級生に対して叱咤激励する姿も見られた。野球に対する真摯な姿勢が感じられる好選手である。

 打撃フォーム(8.5点)は特に評価できる項目である。レベルスイングがしっかりできており、フォロースルーも大きく取れる打ち方は、同じ左打者で大阪桐蔭高時代に甲子園で快打を連発した森友哉(現西武)にも似ている。バックスイングはやや浅いものの、軸足(左足)をうまく使えており、前足への力の掛け方も良い。ミート率が高く、センターを中心に打球を飛ばすことのできる、バットコントロールに優れた好打者と言えそうだ。

 選球眼(8.0点)も良く、ストライクゾーンに来た球を着実にミートできている。現時点では外角球の見極めに課題を残しているが、概ね把握できている。

 捕手守備(7.5点)は・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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