日本球界に「和製大砲」がいなくなってから久しい。2010年に
王貞治以来48年ぶりに22歳での本塁打王となった
オリックスの
T-岡田が伸び悩み、11年の“飛ばない統一球”を48本塁打してタイトルを獲得した
西武の
中村剛也は近年故障がちだ。将来の主砲として希望をうかがわせるのは、
日本ハムの
中田翔ぐらいだろう。
日本球界は中距離打者全盛の時代だ。ほとんどの球団は大砲を育て切れず、外国人に頼っている。ここ最近でメジャーに挑戦した選手を見ると、11年の
西岡剛、12年の
青木宣親、
川崎宗則、13年の
田中賢介ら一、二番タイプのアベレージヒッターが多い。
ヤンキースで四番に座った
松井秀喜以降、メジャーで通用する大砲は、残念ながら輩出できていない。
▲2010年に本塁王となったオリックスのT-岡田だが、その後、伸び悩んでいる[写真=佐藤真一]
なぜ、日本ではワールドクラスの大砲が育たないのか。体格や体力のハンディも当然あるだろうが、どうやらそれだけではなさそうだ。
日本の高校野球のレベルは、世界の同世代を通じNo.1だ。統制されたチームが、機動力や小技を多用して、しぶとくつなぎ得点。ち密な試合運びは、まさに「スモールボール」が凝縮した世界と言えるだろう。鍛え上げられ、甲子園という聖地で一発勝負のトーナメントに挑む“ドラマ”は、野球ファンならずとも感動を誘う。
日本独自に発展した高校野球は・・・
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