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ドラフト逸材クローズアップ

杉尾剛史(宮崎産経大・投手) 「1球」の重みを理解しもう一段階上の投手へ

 

昨年の第67回全日本大学選手権大会に初出場を果たした宮崎産業経営大。その3年生エースとしてチームをベスト8に導いた杉尾剛史(宮崎日大高)。一躍、ドラフト逸材候補として注目を集めた。だが、全国の舞台に出たことで、より一層成長しなければ夢の舞台に立てないことを痛感し、日々努力を重ねている。
取材・文=椎屋博幸、写真=田中慎一郎

2年連続で宮崎産業経営大を全国の舞台へと導いた杉尾。変幻自在の投球で次々と強豪チームから白星を勝ち取った


 1球たりともおろそかにしない。この1年間、そのことに集中していた。1球でも少なく9回を投げ切るにはどうしたらいいのか……。昨年の全日本大学選手権大会でベスト8に入った宮崎産業経営大学。そのマウンドを守り続けていたのが杉尾剛史だ。この大会の快進撃で、一躍全国区となった逸材である。

「昨年の大会で、準々決勝の試合では腕が張ってしまったんです。全国制覇を達成したいと思ったので、それには僕が最後まで投げ切る体力が必要だなと。5連投もできる体にしようと思いました」

 昨年の大会は3年生エースとして出場し、中2日で239球を投げた。宮崎産経大初の全国大会出場。そして杉尾にとっては宮崎日大高3年生時の夏の甲子園のリベンジを懸けた戦いでもあった。このときは1回戦敗退。宮崎県代表として県民の期待に応えることができなかった悔しさなどもあり、投手をやめようとまで考えていた。だが、この時期に高校時代にはあまり見ていなかったプロ野球をテレビで見たり、動画でも見ることで、小さいころからあこがれていた「プロ野球選手になりたい」という夢がもう一度湧き上がってきた。そこで宮崎から全国を目指すために宮崎産経大へと進み、昨年全国ベスト8入りを果たしたが、一方で大きな課題を持ち帰った。

 短期間で行われる選手権を制するには、少ない投球数で試合を作ることが重要。そこでまず杉尾は・・・

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