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玉置隼翔(四国IL/愛媛・投手)勝利にこだわる190センチの長身右腕「僕は出し切ったかなと思っています」

 

和歌山東高から入団2年目。元ヤクルト右腕の平井諒コーチの下で鍛えられ、NPBで勝負できる基礎をつくり上げた。安定感抜群でこの1シーズンを乗り切り、10月20日のドラフトを待つ。
取材・文・写真=高田博史

試合後の場内インタビューではリラックスした表情。高卒入団2年目の充実ぶりが伝わってくる


 待ち合わせ場所は、松山・坊っちゃんスタジアムのロビーである。球場内の一室を使い、選手たちが球団フロントと、来季に向けた面談を行っている。

 愛媛・玉置隼翔も今し方、スーツ姿で面談を終えたばかりだった。

 10日前、首位・徳島との直接対決2連戦に逆転優勝の望みをかけ、後期9回戦(9月17日、徳島市)で先発登板している。8回1失点(自責1)、11奪三振と好投しながら1対2で敗れ、愛媛の後期優勝は消えた。この試合が今季、最後のマウンド。アピール・タイムは終わった。

「どうなんですかね? あとは待つだけやから……」

 1年目は前半にケガもあり、1勝しかしていない。しかし、190センチの長身と、高校を卒業したばかりの若さは、大きなポテンシャルを秘めている。筆者もスカウトから、「玉置、投げてませんか?」と聞かれることが少なくなかった。

 愛媛での2年目を前に、今季からコーチに就任した平井諒コーチ(元ヤクルト)、正田樹投手兼任コーチ(元日本ハムほか)の前で自身の目標を設定している。『防御率1.50以下、登板回数120イニング以上』。それをクリアするためには、シーズンを通してフル稼働することが必要だ。

数字を争うモチベーション


 チームが低迷する中、前期は10試合に登板(先発8試合)した。対徳島前期8回戦(6月4日、徳島市)では初勝利を完封で飾っている。1勝1敗1ホールド、防御率2.22(4位)の成績で前期を折り返した。平井コーチは玉置に、高いレベルの投球を求め続けている。

「『チャンスはある』という言い方をしています。年齢的にも、体も恵まれているし。来年(NPBを)目指すのと、今年目指すのとでは、また意味合いが違う」

 行けるときにチャンスをつかませたい。はっきりと言葉で伝えながら・・・

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