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野中太陽(大商大・投手)反骨心を秘めた154キロ右腕「見ている人にこのピッチャー面白いな、と興味を持たれるような選手になりたい」

 

チームには左右のダブルエースがいる。切磋琢磨する中で進化を遂げ「素材型」から「勝てる投手」へと成長している。恵まれた環境で、レベルアップに励む。
取材・文=小中翔太 写真=佐藤真一

投手として最も必要な「気持ちの強さ」を兼ね備える。関西六大学リーグのマウンドで、貴重な経験を積んでいる


 雪のチラつく2月の寒い日に、新入生が強烈なインパクトを残した。この日のブルペン投球では、まだオフシーズンということもあって速球自慢の先輩たちでも、球速はほとんどが130キロ台。140キロを計測したのはほんの数人だけだった。そんな中、入学直前の野中太陽が143キロを記録。高校時代の最速は141キロであり、自己最速を更新した。冬場に計測した数字に周囲は騒然とした。

「(新入生の中では上田大河(4年・大商大高)とかが注目されていて4回生にも球の速い吉川さん(吉川貴大、現NTT西日本)とかも投げている中で、出ても141キロとか、平均で130キロ台なんですけど、感覚も良かったので、ポンと出ました。入学時は(自分のことを)誰も知らない状態なので絶対、一発目に印象を与えようと考え、3年夏以降も練習していました。それが、つながったのかなと思います」

 高校引退後は体重アップと瞬発系のトレーニングに力を入れ・・・

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