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記録の手帳 / 千葉功

SB城所龍磨への期待/ほか6月の気になった記録

 

今年の交流戦もパ・リーグが強さを発揮して勝ち越した。ソフトバンクが13勝4敗1分けで勝率.765と、交流戦史上4番目の高い数字をマークした。だが交流戦のMVPは意外な選手であった。こうした選手が控えにいるのだからホークスは強いはずである。

13年目でブレークした城所龍磨への期待


交流戦で大ブレークした城所龍磨。ソフトバンクの勝率1位に大きく貢献した


 圧倒的な強さで交流戦でも勝ち進んだソフトバンクだが、選出されたMVPが城所龍磨とは誰も予想できなかったに違いない。今年でプロ13年目だが、昨年までの通算成績は589試合で290打数48安打の打率.166だ。本塁打も07年に1本打っているだけ。典型的な守備要員であった。

 昨年は左肩を痛めてオープン戦にも間に合わず、公式戦でも8月1日にようやく登録されたが、同夜の試合で足を痛めて翌2日には登録抹消され、1年間を通じて1試合で打数ゼロの不本意なシーズンであった。

 今シーズンは開幕から戦列に加わり、5月18日の日本ハム戦でプロ13年目で2本目となる本塁打もマーク。交流戦を前にした5月25日現在で9打数7安打の.368と絶好調であった。その勢いが続くかと思われたが、26日のオリックス戦には二番で先発して2打席目に三塁打を打ったが、3、4打席目はあえなく三振。27日からのロッテ3連戦でも16打数3安打で打率.188とあっては、31日の中日との交流戦第1戦には代走から守りに就いただけ。続く6月1、2日の中日戦はベンチを暖めていた。

 そんな男の本格的な快進撃が始まったのは6月7日のDeNA戦・・・

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プロ野球アナリスト千葉功によるコラム。様々な数値から野球の面白さを解説。

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