セ・リーグは広島が独走し、開幕前は本命と目されていた巨人は10ゲーム以上の差を付けられている。どうしてこれほどまでの差が開いてしまったかは不思議だが、いま冷静に記録を見ると、大差をつけられるのは当たり前であることに気づく。その1つの要因に現在の巨人は走らなくなっていることが挙げられる。 記録は7月4日に集計 首位との差が大きく開き、苦戦を強いられている高橋由伸監督。現有戦力でどう巻き返しを図っていくのか。指揮官の采配にも注目していきたい
機動力を使えない苦しい台所事情
数年前までの巨人は走れるチームであった。2007年の盗塁数はリーグ4位であったが、08年から15年までの8年間は必ず巨人の盗塁数はセ・リーグの1、2位。11年から15年までは13年を除いて1位だ。個人タイトルは11年に
藤村大介が28盗塁王になっただけだが、チーム全体では毎年のように100盗塁前後を記録し、走らないという印象はまったくなかった。
昨年もチーム1位は
片岡治大の21盗塁、2位が
立岡宗一郎の16だが、
坂本勇人、
鈴木尚広も10盗塁を記録。特に鈴木尚は90%以上の成功率を誇り、代走の役目を見事に果たしていた。それが今季は76試合を消化した時点でわずかに24盗塁。リーグワーストであり、このままでは143試合では45.2盗塁にしかならない計算になる。
代走専門の鈴木尚が肝心なときに出てきて、見事に盗塁を成功させるシーンがテレビで放映されるので、巨人は足を大いに活用させているようにファンに印象づけている。しかし・・・
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